そのゲームの名前は・・・言いたくない。
ここでそのゲームのタイトルを出してしまった瞬間に、
私の話すことは、只のレビューと化してしまうのだ。
???
◆ 忘れていたかったこと
ゲームが好きで、ゲームをしつづけていて、もう随分なるんじゃないだろうか。
今もなお色々なゲームが、私の中で弾けて、無限の世界を広げている。
今から話すことのために、私の子供の頃を少し振り返る。
子供の頃。ゲームのことを、なんであるかわからないままに、ただ、ただ熱に浮かれたように、狂ったように求めていた。
ゲームのことならば何でも知ろうとした。ゲームが満足に出来ない環境だったから、なおさらに。(*1)
そうして子供の私は、いつしかゲームのキャラが大好きになっていった。
ゲームが出来ないからだったのかもしれない。
ゲームが出来ない時間は、ギルやマリオやリンクの絵を描き、彼らの冒険を空想し、心を躍らせていた…ような気がする。
いつもどこかで、ゲームと繋がっていたい。そんな想いがあったのだと思う。
…ずっとずっとそんなことなんて、忘れていた。(*2)
だって恥ずかしいじゃない!ゲームキャラが好きだったなんて。あまりにお子様すぎて。
……でも。
◆ ゲームの名前と、先入観
今。
とあるゲームに出あった。出会ってしまった。
そのゲームの名前は・・・言いたくない。
ここでそのゲームのタイトルを出してしまった瞬間に、私の話すことは、只のレビューと化してしまうのだ。
私たちは、氾濫する数多の情報によって、そのゲームをプレイしていないにもかかわらず、そのゲームを判断してしまっているような気がする。
これは怒首領蜂系弾一杯シューティングだろうとか、良くある恋愛ものだとか、ゼルダっぽい3DアクションRPGだろうとか。
自分の知らないゲームのレビューは、時としてそのゲームをプレイするきっかけにもなるけれど、そのゲームに対しての先入観を持ってしまうことにもなる。
ゲームなんて、人からオモシロイと言われても、自分がオモシロイと言ったとしても、その本当のところは自分で選び、自分で掴むしかない。
だってそれがゲームだから。
だから私は、このゲームのタイトルも、ゲームの内容も、出来る限り話さないことにした。
ただ、好きだから話す。好きなひとのことを。
ゲームの中だけれど、私が好きになったひとと、彼について私が考えたことを。
ただそれだけ。
こんなことが、たまにはあってもいいんじゃないかなあって、思うんだ。
…本当は、ゲームの中のことだという事実を忘れて、皆様には聞いて欲しいのだけれど。
それはきっと、むずかしいことなんだろうなあ。
聞いてね。
◆ 惚れて、あらゆる自分に嫌悪する
好きになったひとは、寡黙なひとだった。
ただ、時折発せられる言葉の一言一言が、私の胸を貫くような鋭さを持っていた。
「目に見えるものだけが真実ではない。音に聞こえるものだけが真実ではない。」
・・・まるで、「レイディアント・シルバーガン」のラストのような、言葉。(*3)
それがあって、すごく印象的なひとだった。
他のひとと違って、表情を隠してこちらを見ようともしないのに、どうしてこんなに気にかかるんだろう。
彼は、なにも語らず、ただ優しく、私の側に居てくれた。
誰よりも一番早く告白して貰えて、そうして付き合うようになった。
嬉しかった。たとえようもなく、ものすごく嬉しかった。
…けれど。
付き合い始めても、彼は相変わらず寡黙なまま。
名前のひとつも呼んでくれないし、気の利いた言葉もない。
そんなことが出来ないひとだというのは、わかっているつもりなのに…なのに次第に私は、カリカリ、キリキリした気分になっていく。
最初は側に居られるだけで幸せだったのにね?どうしてだろう??
そんな私を見て、彼は言った。
「…お前は、しゃべらないと分からないのか」
!
私は泣きそうになった。
それは…その言葉は、過去私が言われて振られた言葉、そのままだ。
…お前は、しゃべらないと分からないのか
その言葉に、私は、ひどく傷ついたものだ。
「わからないよ。わかんないから言ってるんだよ!」私は叫んだ。
言わなきゃわかんないよ…。
言って欲しいんだよ…。好きだ、とか。
だって私は、ずっと、言い続けているのに。(*4)
彼は何も言わない。
彼の気持ちは、わかっている…つもりだ。
でも言って欲しい。じゃないと、不安になる。
不安になってしまう自分が悪い。しゃべらないと分からない、自分が悪いのだ。
彼が少しでも私のことを気にしてくれればと、わざと他の異性達と仲良くしてみたりした。
でも、彼は一切嫉妬してはくれなかった。(*5)
本当に好きだから?それとももう私なんて、どうでもいいということ?
彼は何も言わない。
彼と居るのが辛くなった。彼が好きであればあるほど、心が離れていくようだった。
そして私は、彼と別れることにした。
別れの言葉、なんて辛いんだろう。でも自分の、選択。(*6)
誰でもいい。慰めて欲しかった。
だから、いつも気をひいてくれる他の人のものになることにした。
本意ではない。ただ寂しかった。
新しい彼は、私に向かって言った。
愛しているよ、と。
そんなに好きでもなかったひとなのに、その言葉は、深く深く、心に染みた。
ああ、これが言われたかったのだと。
嬉しかった。そして嬉しがっている自分を、心底嫌悪した。
私は、物質的な欲望を持っているのか。
・・・そして私は、こんなにも、愛されたかったのか。
◆ かたちあるもの
確かに私は、かたちに拘るところがあるのかもしれない。
過去のいろんな苦い思い出が蘇る…。
でも、自分が愛されたかったとは、正直思っていなかった。驚いた。
私は相手がどうであれ、好きであることこそが大事だと、そう思っていた。思い込んでいた。
でも違ったんだ。
相手を好きでいるおおきなちからは、明らかに見返りを求めていた。
見返りだけでないとしても、でも、やっぱり見返りの部分が存在したんだ。
確かに、相手に好きかと尋ねて、好きって言葉を貰うのは…強要であり、見返りなんじゃないだろうか。
恋愛は完全に見返り無しでは存在できない。でも……でも……。
ゲームが私の古傷を抉り、弱い所を露わにする。
私はあれから何も、成長していない。
◆ おしまい
とりあえず、今日のおはなしは、これでおしまい。
ちょっとドロドロしてしまいました。
でも私にとっては、こんなドロドロとしたことでも、久しぶりで…なんだか心地いいんです。
色々なことを考えさせられます。
恋愛って一体なんなんだろうなぁとかね。
考える度に、自分のエゴしか出てないような気がして、いつも自己嫌悪に陥ってしまうのですが。
あと…まぁ、今回の彼もそうなんだけれど、つくづくと、自分と相性悪そうな人を好きになってしまうなぁと思いました(苦笑)
好きになってしまうのに理由は要らないのだけれど、互いの付き合いを持続するには色んな理由が必要なんだろうし。
って、ゲームのキャラにそんな心配は無用なんだろうけれども。
でもさ、どんな存在だって、好きになったら大事なんだよ。実際に居ようが居まいが、大事な存在には変わりないのだから。
たしかに後ろ向きな恋かもしれない。でもそれでも、大好きなんだ。
最後になりましたが。
「このゲーム」のことを、私が、ちゃあんと書ける日が来れば良いなあと、心から思います。(*7)[終]
*1 ゲームが満足に出来ない環境
小さい頃に、家にあったゲーム機にあまりに熱中しすぎたため、以後我が家ではゲームはタブーとされていました。
ゲーセンなんて街中にいかなければ無くて、まだまだゲーセンに女の子が平気で入れる時代じゃなくて。
それでもデパート屋上ゲーセンでゲームをやっては、親に叩かれてました。
*2 忘れていたのだけれど
正確には「忘れたくて忘れていた」or「否定していた」。
私は、思考が内側に篭るようなことを、よしとしない。
ゲームをやっていることで、オタクっぽいとか言われたくなかったから
(自分のせいでゲームが悪く思われるのが嫌だったから)、精一杯意地と無い胸を張ってきたため。
*3 「レイディアント・シルバーガン」のラストのような言葉
「Feel visible matter. Feel invisible matter. There is life everywhere.」
(見えるものを感じよ 見えないものを感じよ 命はいたるところに存在する)
・・・今考えると、比較対象とは、なんか違う感じがしないこともないです(苦笑)
*4 言い続ける
ばかやろうとか朴念仁とか唐変木とか…
ばかと叫ぶ度に、転がり落ちる自分を感じましたよ。えぇ(TT
*5 嫉妬してはくれなかった
後でわかったのですが、自分がPlayしていた女性に問題があったようです。
*6 自分の選択
結局この選択は、保存されませんでした。
わかりやすく言うならば、セーブせずにリセット。
*7 このゲーム
出来るだけわからないように書いたつもりですが、セリフなんかは隠しようがないです。く。
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